いない歴=年齢の女(貫通は済)の、男に舐められてきた歴史を振り返るしょうもない日記③
前回の続き。
小学生の頃はクラスの男子に舐められていじめられた。
社会人になって、馬鹿男に舐められてAまで経験した。
そして転職して、喪男に舐められて粘着され2年間苦しみ、それが私の人生観や価値観を決定付けるターニングポイントとなった。
今日は、その話。
すべて思い出すのはつらいけど、いつか整理しないととは思っていた。
勤め先の同僚である喪男にターゲットにされた。
はじめは、なんでもないただの同僚だった。
そいつは先輩で、勤め先の中核にいたやつであり、私の配属先のリーダー的なやつだった。
私よりは年上だけど、比較的若い。
中核の他の人たちより年下に見得たけど、意見も言うし頼りにされている感じだった。
だから私の印象は、
「頼られてつけあがってんなー」
そんな感じだった。
喋り方も、大学時代の例の奴と同じような、「俺賢い」みたいな話し方。
でももっと強烈。
まくし立てて言い包める感じ。
口げんかとか負けたことないんだろうなと思う。というか、たいてい相手が諦めて折れるんだろうな、っていう。
私の苦手なタイプだ。
そして何よりも見た目。
申し訳ないけど、私が人生で見てきた中でもトップレベルのキモさだった。
今思い出したら吐き気しそう。
だってそんなやつと、多くの時間を過ごし、あんなことやこんなことしてたんだから。
洗脳って怖いよ。
ブサイク小太りメガネ。
メガネは別にいいにしてもとにかく顔と体型がキモい。
中身も見た目もとにかく陰キャそのもの。
はじめの1年くらいは、ただの上司と部下でしかなかった。
私にとっては、ただの職場いる人間であり、すなわちお金を稼ぐために上手く関わらないといけない存在のひとつに過ぎなかった。
相手にとっても、会社に頼られてもてはやされている自分にチヤホヤしてくれない、媚びへつらわない面白くない存在だったと思う。
仕事もそんなに頼んでこなかったし、私のほうも仕事のやりとりや新しい仕事の指導は先輩と行っていたので、よほどのことがないと特に話すこともなかった。
当時はなんとも思わなかったけど、今思うと気持ち悪いなと思うことが何度かあった。
誰が言い出したか知らないが、チームで飲みに行こうということになった。
そいつと先輩と私である。
で、飲みに行ったときに、その飲み屋さんでパソコンでyahooの巨人戦の速報を流していた。
私はパソコンのすぐ近くの席だったので覗き込むと、そいつが
「ロッテのにしてもらえばいいじゃないですか」
と言ってきたのである。
私はそいつにロッテファンであることを言ったことがない。ロッテの話もしたことないし、他の人が野球やロッテの話をしているときも、話題に入ったこともない。
私が職場でロッテファンであることを伝えていたのは、委託元の係長的な人(役職がわからない)だけである。(たまたま聞かれたので答えただけ)
その人とそいつは特に関わりが深いわけでもないし、業務以外の雑談をするほど親しくもない。
その人から漏れたとは考えにくい。
たぶんキーホルダーとか持ち物で判断したんだけど、そこまで観察してたんだと思うと気持ち悪い・・・
だって私は、そいつの持ち物とか興味ないし見ようと思ったこともないし、仮に目に入ってもそれ以上何も思わないもん。
よくよく考えるとだが、今になって思えば、観察されてたのかなと思うことがいくつかあった。
私は仕事のとき、はじめはいつも紙パックのウーロン茶を飲んでいた。主にセブンイレブンのやつ。
それからしばらく経って、そいつもセブンの紙パックのウーロン茶を飲むようになった。
偶然かなぐらいにしか思わなかった。
私はあるときから、紙パックの麦茶に変えた。麦茶の方がカフェインがなくて水分補給に良いと聞いたからだ。
そしたらそいつの飲み物も紙パックの麦茶になっていた。
そのときはなんとも思わなかったんだけど・・・。
あと、私には一時期とあるチョコレートブームが来ていた。
パッケージがリラックマだったからなのだが、それで仕事中毎日食べていた。
そしたら休み明けのある日、私の机にあるポストイットに、先輩(その日休み)の字で「○○(そのチョコレート)を買ってきてください」と書かれていた。
先輩のリクエストだと思って、早速買って翌日に先輩に「はい、どうぞ」と渡した。
そしたら、「あ、これね、○○くん(そいつ)の」と言ってそいつに渡したのである。
「近くに売ってなくてね~、どこに売ってるの?」とか先輩は言ってたけど、てっきり先輩のお遣いだと思ってた私は、正直ビックリした。
ウーロン茶にしても麦茶にしてもチョコレートにしても、今思うとじっと観察してマネしてたんだろうなと思う・・・
キモ~!!!!!!!!!!
半年に一度ほど自分のチームの上司との面談があり、私はそいつと面談した。
そいつはとにかく話が長い。
話が長くて、先輩と一緒に仕事中何時間もそいつの話を聞かされたことも何度もあるし、私にいたっては退勤時間過ぎてたのに残って聞かされたこともある。
だから、面談が時間内に終わらなかったのだ。
いやね、私は早く終わらせようとしたんですよ。
普通は面談って形だけじゃないですか。「ちゃんと末端の従業員の話聞いてますよー」っていうポーズでしょ。
私もそれを分かってるから、さっさと終わらせたいし、当たり障りのないことしか言わないんです。
自分の心のうちは絶対に明かしたくないし、そもそも会社では自分を殺すようにしてるので、当たり障りないその言葉こそが、外の私にとっての本音なわけです。
たいていはそれで乗り切ってきた。
それで、「この人は文句も言わないし優しいいい人だ」的に思われてイメージよく思われてきた。
しかし、そいつは今まであった人間とは全く違うタイプだった。
今までそうやって乗り切って、上手くやってきたのに、それが全く通用しなかった。
正直話の内容は詳しく覚えていない。もう何年も前の話だ。ただ、そのことだけは覚えてる。
当たり障りのない言葉が、全く通用しない。
まるで、私が身にまとっている戦闘服を脱がそうとしてくる感じだ。
しかも、あらゆる話をしてきて、なんとしてでも身包みはがそうとしてくる。
当たり障りのない言葉以外の言葉を引き出そうとしてくる。
それでどんどん話が長くなるのだ。
結局話は平行線で、時間内に話が終わらなかった。
終わらせることができなかった。
今までは、これを言えば納得する、話が終わるというマジックワードがあった。
それが何も通用しなかった。
今思えば、ここで距離を置くべきだった。
そいつは、「面談の続きをどこかのお店でやろう」と言ってきた。
その日先輩は休み。
そのくらい別にいいかと思って行くことにした。
今思えば、これが本当にダメだったんだと思う。
でも、そのときはそんなに特別なことだと思わなかった。
職場の人間と食事に行くだけだし、そんなことは今までもやってきている。
それがたまたま2人なだけだ。
今思うと私はこの日に、平和主義で事なかれ主義、Noと言えなくて押しに弱い(しつこいのが苦手)ことを悟られてしまった。
そういう自分を、さらしてしまったのだ。
私は酒が大好きだ。酒は大事な私の友達であり、と同時に私をさらけ出す危険人物でもあるのだ。
酒が入った私は雰囲気が柔らかくなるらしい。
普段は「怖い」と思われてるんだけど、酒飲むとそうじゃなくなるらしい。
そこで舐められるのだ。
「なんだこいついけるぞ!」と。
今回ももれなくそうなってしまったのである。
その後、流れでそいつと職場の他の同期たち数名も交えて一緒に飲んだことがあった。
私自身、そいつのことを「思ったよりいい人じゃね?」と思うようになっていた。
前より話すようになって打ち解けたのか、思っていたより普通の優しい人なんじゃないかと。
その飲みの場で、話の流れで私は同期Aと大事な話をしていた。
にもかかわらず、酔ったそいつが話に入ろうとしてくるのだ。
たまにいるんだよな、自分以外の人間たちで話してるのが許せないタイプ。
複数人集まれば、流れでAさんとBさんだけで話したり、CさんとDさんで話すなんてことはよくあることだ。
でもやつはそれが嫌なタイプなんだろう。すべて自分が入らないと気がすまない。
私の父親も同じようなタイプで、母親や妹と話をしてるのに、そこに割り込んでくる。
ちょっと話が逸れるけど。
例えば、おばあちゃんの葬儀で、先に来ていた母と私、後から来た父と妹との車内での会話。
私「ネットで検索したらさ、「とき」で来ると「いなほ」に間に合わないって出てさ。で、「こまち」か「はやぶさ」で仙台経由して来ようかなって思ってたわけ。「はやぶさ」かっこいいし、この機会に乗るのもいいかなって」
妹「かっこいいよねー」
私「でさ、東京駅に着いて券を買おうと思ったときに、ちょうど良さそうな「とき」があったわけよ。で、駅員さんに『次の「とき」ってこの「いなほ」間に合いますかね』って聞いたら、間に合うって言うわけよ。なんだ間に合うんじゃーん!って、「とき」で来た」
妹「そうだったんだー」
って他愛もない話してたわけですよ。
そしたら助手席の父が、「なに?かっこいいから「はやぶさ」で来たって?」みたいなこと言って割り込んでくるわけですよ。
今妹と話してるし、今の話イチから説明するんか・・・
って思うじゃないですか。
そうまでして自分も会話に入らないと気がすまないのかなって。
めんどくさい。
話が逸れた。
このときの話は、思い出すだけでつらいのだ。
だからちょっと逃避?してしまった。
同期のAと大事な話をしていたのに、そいつが割り込んできてちゃんと話ができない。
だから私は、「すみません今大事な話をしてるんです」と、ちょっと強めに言った。
そしたらそいつは、「黙れ」と言って私を制止した。
割り込んできたのはそっちなのに。
確かに、大事な話なら、仕事でした方がよかったのかもしれない。
でも、そういう場所だからこそ出てきた話でもあった。
仕事中は、業務のことしか話さないから。だから私も気がつかなかったわけで。
こういう場所だからこそふと同期Aの口から出たことであって、そこで私もそんな風に伝わってたんだと知った。
だから私はそれに対してAに説明をして誤解を解かなければいけなかった。
しかしやつが乱暴な言葉で私を振り切った。
よくよく考えたら、それがあいつの本性だったと気がつくべきだった。
前から言っているように、私は元々男性が怖くて苦手である。
ガールズバーで働いてみたり、大人になっていじめてくる男性がいなくなったせいで、徐々に恐怖心は和らいではいたが、元々大の苦手だから男性の強い言葉や暴力的な言動でものすごく傷ついてしまう。
だから私は、あまりにビックリして止まってしまった。
私は悪いことをなにもしていないのに、どう考えてもそっちが悪いのに、なんで私がそんなこと言われないといけないのだろう。
私は見えないところに逃げ込んで泣いてしまった。
久々に泣いた。
その後あいつは、何事もなく振舞っていた。
何の罪悪感もなく、普通に話をしている。
私はもう何も話す気もないので、スマホを見ていた。
そしたらそれも気に食わないのか、そのたびに「○○さん!」と言ってきた。
「私はもういいです、私以外で話しててください」みたいなこと言ったと思う。
別に私以外で話が盛り上がってるんだから、それでいいじゃないか。
でもそれもあいつには気に食わないんだろう。
今思うと、あいつはみんなが自分の方を向いてなきゃ嫌なんだよ。
自分の方を向いていないのが許せない。
帰ればよかったじゃないか、と言われるかもしれないが、たぶんそれも許されなかったと思う。
怖くてできなかったし、そもそも終電もない。
だから結局、朝までそいつと話す羽目になった。(同期はみんな帰った)
よくよく考えると、そのときもそいつの自分語りを聞いていただけだった。
しかも私は、優しい相槌をしてしまっていた。
私は人の話を聞くとき、正論を言ったり意見を言うことはしない。人の気持ちに寄り添ったことを言ってしまうから。
そうやって世渡りしてきた。自分が思ったことや話したいことより、「どう言うのが相手にとっての正解かな?」を考えて話してきた。
こいつはアドバイスを求めてるわけではなさそうだったし、こいつはああ言われたらこう言い返すタイプだから、正直何も言うことはなかった。
自分がこんなに大変な思いをしている、そんな話をしたいだけなんだろうって感じだった。
でもそのときの私は、この人が他の人には見せない部分があったんだと思った。
いつも強気でバリバリ仕事してると思ってたけど、苦労もしてるし悩みもあったんだと。
でも少なくとも、弱い部分を見たような気がしたから。
よく考えると、この頃から洗脳されていたのだろうか。
そして、「おっ、こいついけるぞ」と思わせてしまったのだろうか。
私は悩んでいる人の話をちゃんと聞こうとしただけだった。
私はいつも、愚痴や弱音を吐いてはそのことをうざがられたり、正論言い返されていたりした。
話を聞いて私の気持ちに寄り添おうとしてくれる人なんかいなかった。
だからこそ私は、人が心内を話してくれたら、ちゃんと聞いて気持ちに寄り添いたいと思っていた。
ただでさえ同じ職場の人だから、人間関係も円滑にしたかったし。
私はそれで世渡りしてきたから・・・「さーちゃんって話聞いてくれるよね」とか、「正論言わないのがいいところだよね」とか言われてきたし。
でも結果的に、その優しさが仇になってしまった。
このことで、「こいつは簡単だ」と、舐められることになってしまった。
前の職場は、子供がもう大きかったりお孫さんがいるようなお歳の女性ばかりだった。
その人たちはとにかく強い。
おばちゃんってとにかく強いでしょ。容赦ない。
あいつは、そういうおばちゃんたちや、会社の同僚や上司たちと、仕事や職場のことでやりあっている。
あいつもとにかく口は達者で自己主張激しくて言い包めるタイプだから。
だからそいつは、普段優しくされることなんてなかった。
そこに優しく話を聞き、理解してくれる(風の)私がいてしまった。
普通の男性なら、「いい人だなぁ」で終わるんだよ。現に今までそうだったから私は喪女だったわけで。
でもそいつは、喪男だから。
たとえ仕事が強いおばちゃんばかりじゃなかったとしても、やつに優しくしてくれる女性なんて、ママくらいだったのだろう。
普段女性に優しくされないキ喪男が、自分より少し年下の女に優しくされた・・・
よくよく考えると、それだけでノックオンされる要素満載なんだよな・・・
それまで30年近く喪女だから、まさか自分がノックオンされるなんて思ってもいないんだよ。
それくらいで自分に目星つける男が存在するなんて思ってもいなかった。
こんなクソ喪女でもちょっと優しくされたらその気になるんだから・・・
ただでさえ子供や孫までいるようなおばちゃんばっかりいる。
20代30代の女性があんまりいない。
たまーにはいるけど、他の部署で他の部屋で仕事してる人だったり。
仕事でさほど接点があるわけでもなく、自分から近寄ってまで仲良くしようとはしない。
私はちょうど部下だった。だからちょうど近くにいたし、自然と接点も持てた。
しかも、まだ20代半ば。しかも、他の人とは違って、自分に優しくしてくれる。
一見とっつきにくい女だと思ってたけど、意外とふわふわしている(酒飲んで発覚)。
強い口調で言えば泣いて言うこと聞く。平和主義で喧嘩も強くなく、簡単に口で言い包められる。
よくよく考えると、やつにとっては、こんな願ってもないチャンスないよね。
自分から外へ狩りに行く自信や度胸もないし、探す労力使ってまでは女なんかほしくない。
だから「俺女の人にはそんな興味ないんで」「恋愛とか別に必要ないんで」風でいる。
でも、ちょうどいい獲物が近くにいて、自分に近寄ってくれたなら欲しい。
喪男ってそんな考えなんだよな。
私はそんな都合のいい奴が大っ嫌い。
でも、そんな奴のちょうどいい獲物になってしまった。
その日の朝、「僕に連絡先を教えてくれますか」と聞かれた。
私は、それはさすがにしたくなかった。
私は基本的に、連絡先は教えたくないのだ。
女の子なら教えるんだけど、男の人には教えたくない。
まぁ連絡先の交換ってそんな大層なものじゃなくて、教えたところでそんなに頻繁に連絡とるわけじゃないのはわかるんだけど、
なんとなく連絡先を教えることは、自分の家の住所を教えるみたいで嫌だった。
私は、仲のいい友達か女の子しか家に招待したくない。
飲みにいったり話を聞いたりしたのは、仕事上の関係があったからだ。
仕事の人であって、それ以上の人間ではない。
よくよく考えると、喪男だからもう勝手に友達になった気でいたんだろう。
私はやんわりと、「うーん、それはちょっと・・・」と断った。
そしたらやつは、思いっきり嫌な顔をして、
「嫌なの?」
と威圧してきた。
それが本当に怖くて、私はフリーズしてしまった。
こんな簡単に怖がるような人間だから、ますます舐められてしまったんだろう。
「いや・・・なんというか・・・私、連絡不精なんですよ!メールも見ないし返さないし、電話も出ないんです。だから、教えても意味ないですよ!」
そのときはなんとかそう言って捲いた。
これで終わりだと思っていたが、これはまだ始まりの序章に過ぎなかった。