金儲けのことばっかりの日本人
大人になるまで、仕事は単に金のためにするものだと思ってた。
みんなそういう認識だと思っていた。
人手が欲しい会社。生きていくお金が欲しい労働者。
単にその利害関係の一致だと思っていた。
だから就職して仕事することなんて、受験して学校に入ることと大して変わらないと思っていた。
でも、就職活動で私は壁に当たる。
どうやって会社に役に立てるのか、入社して何を生み出せるか、どうやって利益を出せるかを説明しろというのだ。
いやだってそんなの、考えたこともないもん...仕事しないと家に住めないしご飯食べられないし、税金払えない、国がそういうシステムにしてるから、働くだけだもん。
役に立たなかったら生きていくなということか?
私ができることは、ただ労働力になるということだ。
私は利益とか売上とか、そういう数字には全く興味がないのだ。
ただ心穏やかに毎日過ごせればそれでいい。金持ちにもならなくていいし、1番にならなくてもいい。
でもそういうわけにはいかないのだと、「大人」になって気がついてしまった。
私が嫌いな競争とか利益とか、そういったものが常につきまとってしまう。それが大人の社会活動なのだと。
私のようにただ穏やかに過ごしたいだけの人間がそのまま生きていける場所ではないのだ。
ブータンという国は、経済発展より、国民の幸福度を優先しているとのことだ。
確かに、金持ち国の国民が本当に幸せなのだろうか。
日本で本当に幸せそうに生きてる人はなかなかいないように見える。みんな、幸せだと自分に言い聞かせて生きている気がする。
国が裕福なのがそんなに幸せなのか。
裕福になるには、金儲けのためにそれなりの競争が強いられるし、たくさん働かなくてはいけない。しかもただ働くだけではなく、功績や利益が求められる。
それが本当に幸せなのだろうか。
GDPが日本より下の国なんていくらでもある、でも十分人間らしい生活ができている国はたくさんある。
この前の「家売るオンナ」の梶原善さんの、「なにも(営業所売上)2位にな(ってガツガツするようにな)らなくたって、いままでの13位(ののどかな職場)で十分よかったと思わないか?」と言わんばかりである。
経済成長や利益なんて、そこそこでいい。
むしろそんなことでガツガツしてギスギスして神経すり減らすくらいなら、金はほどほどで足るを知る暮らしで心穏やかに過ごすほうがよっぽど健康的で幸せなんだよ。
まぁ金儲けに洗脳されてそれにしか価値を見出せなくなった日本人にはもう無理なんだろうな。
みんな日本ほどいい国はないって言う、確かにそうかもしれない。
金儲けを厭わない人なら、いい国なんじゃない。
みんなそうなんだろうよ。
でも私は嫌だ。
金儲けなんてしたくない。競争も嫌だし、金のことばっかり考えるのも嫌。
金儲けのことばっかり考えなくてもいい国がいい。
こんなこと言ってても仕方ないんだけど、でも私はつくづく生まれる国を間違えたと思う。